本を読んだときは「なるほど〜」「良いことを知った」と思うのに、しばらくすると内容を思い出せない。
結局、本を読む前と何も変わらない。
そんな人にオススメなのが「読書ノート」です!
読書ノートとは、読んだ本を記録するノートのこと。
ノートを書くと効率的にインプット&アウトプットで頭の中を整理できるので、ただ本を読むだけよりも本からの学びを身につけやすくなる読書術です。
私は読んだことを忘れて同じ本を2冊買ってしまったことがあり、読書のしかたを変えたいと「読書ノート」をつけ始めました。
おかげで、本の学びを活かせるようになっただけでなく、読書スピードがアップしました!
これから紹介する『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』(奥野宣之さん・著)は、読書ノートの入門書としてベストセラーになった本。
ノートを書くメリット、具体的な書き方、書いたあとの活用方法など、たくさんのノウハウが紹介されているので
本の内容を「本当の意味で自分の身につける」方法を知ることができます!
- 読書ノート初心者
- 効率よく本の知識を身につけたい人
- 読書ノートの効果的な書き方が知りたい人
本を読んで着実にスキルアップしたい人に、ぴったりだよ。
【要約】『読書は1冊のノートにまとめなさい』
本は読みっぱなしでは、もったいない。
まさに私のことだ!!と痛感したのは、冒頭のくだりでした。
読んだのに残らない。それは、読んでいないのと同じではないか、と。
「いい本だったけれど、あまり身についた実感がない」
「読んだそばから、どんどん忘れていくような気がする」
読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]P.6〜7より
著者も、読みっぱなしで頭に残らない読書に悩んでいた過去があり
読んだ本の情報を身につけて、読書を楽しみながら自分に活かしていく方法を模索しました。
そして、“一冊一冊の本と深く付き合い、自分なりに学ぶ”ノートを使った読書術を編み出して、本との付き合い方を劇的に変えることができました。
ノートを使って、本の内容を自分の財産にする
“一冊一冊の本と深く付き合う”とは、目の前の本をしっかり読むという意味ではありません。
「本を手に取るところから〜読み終わった後まで」の過程すべてが、本との付き合いです。
なんとなく本を選んで読むのではなく、目的をもって本を選び、意識して本の知識を自分に入れる。
インプットした本の知識は、ただ頭の中に持っているだけでは意味がないので、活かして使っていく。
これが、本の内容を自分の財産にするということです。
【本との付き合い方を変えよう】
- 買う → 読む → しまう
- 探す → 買う → 読む → 記録する → 活用する
読書ノートを書いて、本から得た『知識』を自分で使える『知恵』に変化させていきましょう。
ノートが1冊あれば、今すぐ誰にでもできます!
読書体験が使えるものになるので、より読書が楽しくなりますよ。
【1冊のノートに読書情報をまとめよう】
- 思いつきメモ(日常の発想をメモ)
- 探書リスト(読みたい本をメモ)
- 記事のスクラップ(興味のあることを集める)
- 読書ノート(読んだ体験を形で残す)
読書ノートの具体的な書き方は、この記事の後半で紹介するね!
書籍情報
書籍名 | 読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版] |
著者名 | 奥野宣之 |
出版社 | ダイヤモンド社 |
出版日 | 2013年11月28日 |
ページ数 | 274頁 |
こんな人に | 効果的な読書をしたい、読書ノートに興味がある |
<目次>
- ノートで「読書体験」をマネジメントする
- 必要な本を指名買いする「探本リスト」のつくり方
- 読んだ内容を財産にする「読書ノート」のつくり方
- 自分をつくるノートの「読み返し方」
- 読書体験をより充実させる20のアイデア
- 付録:ノートづくりに役立つ文房具26
この記事で紹介している[完全版]は、2008年に刊行された『読書は1冊のノートにまとめなさい』のリニューアル版です。(表紙に[完全版]の文字が入っているかどうかで見分けられます)
情報が追加・更新されているので、読むなら[完全版]がオススメです。
- 旧版の刊行後に筆者が新しく始めた「読書の工夫」を追加
- 具体的な「読書ノートの活用事例」を追加
- 全体を読みやすく書き直し
奥野宣之さんは元新聞記者。独自の情報整理術・知的生産術が人気で、ノートを使いこなすライフスタイルがNHKで紹介されたことも。
デビュー作『情報は1冊のノートにまとめなさい』は、ノート術ブームを巻き起こした元祖本。第2弾『読書は1冊のノートにまとめなさい』、第3弾『人生は1冊のノートにまとめなさい』と合わせて、シリーズ累計50万部突破のベストレラー!
読みやすさ ★★☆
簡単な文章で読みやすいですが、著者の語り口調は好みが分かれるかなと思い★2つにしました。
ノートの写真がたくさん載っているのが◎
著者が実際に書いたノートが、冒頭にカラーで数ページ、本文の中でも多数紹介されています。
なので、初めて読書ノートを書く人でも、どんな風に・何を書いたらいいのかイメージしやすいです。
ただ、著者のノートは文字・情報量が多いので、いきなり同じレベルを目指すと挫折しやすいかもしれません。
まずは自分にとって使いやすいノウハウだけ、試してみるのがオススメです!
著者も、“継続できるのが大事なので、自分がやりやすいように「自己流アレンジ」をどんどんしよう”と言っています。
今まで読書術がうまくいかなかった人にも、オススメの一冊です。
お気に入りポイント
私が本を読んで、特に印象に残った部分を3つ紹介します。
- 消えていく思考をノートに書き残す
- 本は、目的をもって読み飛ばす
- 読書は思考のただ乗り、自分の頭で考えることが大事
①消えていく思考をノートに書き残す
「なるほど、そのとおり!」と思ったのが、著者がノートに情報を書きとめる理由を述べていた部分。
思考とはガスのようなものです。今このときは、はっきり「ある」と思っても、あっという間に霧消してしまいます。それに、そのままでは、どんな考えなのか自分自身でもよくわからない。
そんな考えを言語化し、紙に書き残しておくことは、ガスをポリ袋に入れて縛っておくことだとイメージするといいでしょう。そうやってパックしてしまえば、月日がたっても消えてなくなることはありません。
読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]P.34〜35より
ふと思ったこと・考えたことは、誰でも、時間が経つと忘れてしまうのが普通です。
そんな消えてしまう思考を残したいなら、『書く』こと!
ノートに書きとめておくことで、ガスのように消えてしまう思考を形に残し、形に残すから活用できるようになるのです。
ノートに書く意味に、納得しました。
②本は、目的をもって読み飛ばす
私はずっと
- 本を読むからには、筆者の伝えたいことをしっかり理解しないと。
- そのためには、最初から最後まで本をしっかり読まなきゃ。
- せっかく買った本は、全部読まないともったいない!
と思って読書をしてきました。
しかし、著者は、積極的に「読み飛ばし」や「ナナメ読み」することをオススメしています。
全部しっかり読まなくていいの?!
「本を読んだから読書ノートを書く」のではなく、最初から「読書ノートを書く」ことを前提にして読むことで読書への意識を変えます。
「本を最後まで読む」ためではなく、「読書ノートを書く」ために読書する
「読書ノートに何を書こうかな」と意識しながら読む
読書ノートに書きたい部分はじっくり、書かない部分はあっさり読む
読書ノートというアウトプットを前提にするメリットは2つあります。
- インプットの質が上がる
- 読書時間が短縮できる
本のすべてをインプットしようとするのではなく、読書ノートに書きたい=今の自分に必要な情報を探しながら読むようになるのでインプットの質があがります。
そして、読書ノートに書かない部分=自分にとって不要な情報は読み飛ばしたり、場合によっては途中で本を読むのを止めたりすればいいので、読書時間が短くなります。
自分にとって興味のあるところだけを取り入れるから、効率的!
実際、私は『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』の中で、読書ノートの書き方・活用方法はじっくり読みましたが。
本の探し方や記事スクラップについては興味が薄かったので、ナナメ読みさせていただきました。
好きな部分だけをじっくり読む読書法に変えてから、今までより楽しく・満足感のある読書になりました。
③読書は思考のタダ乗り、自分の頭で考えることが大切
読書は良いことだ!と子どもの頃から思っていたので、この言葉は衝撃的でした。
ショーペンハウエルは『読書について』の中で、「読書とは他人の考えをなぞることであって、思考の怠慢だ。本など読まずに自分の頭で考えろ」といった意味のことを書いていました。
僕はそこまでは思わないけれど、読書とは、ある程度は「思考のタダ乗り」であるのは事実だと思います。
読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]P.131〜132より
たしかに、たくさん読書をしても自分の頭で考えて活かせなければ、面白い本だった〜で終わってしまいます。(小説などストーリーを楽しむ娯楽の読書も好きですが!)
では、「自分の頭で考える」ためにはどうしたらいいのか?
著者は、インプットした情報からオリジナルの思考を得ることが大事だと語っています。
そのための簡単な方法が「読書ノート」です。
読書ノートに書くことはシンプル。
- 「自分にとって重要な文章」を抜き書き(本の文章をそのまま丸写し)する
- 心が動いたところ
- 言われてみればそうだなというところ
- 腑に落ちるところ
- 自分が感じたこと・考えたことを書く
1冊の本について「抜き書き→感想→抜き書き→感想→抜き書き…」と交互に書くので、筆者はこれを『ねぎま式読書ノート』と名付けています。
本の内容を書きとめるだけではなく、一言でもいいので自分の言葉を書く=自分の頭で考えることが大事!
読書を活かしていくために、本を読んで考えるクセをつけましょう。
もっと詳しくノートの書き方、思考する方法、つくったノートの読み返し方が知りたい人は、本書を読んでみてね。
ノートを書いて読書体験を変えよう
この記事では、『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』を紹介しました。
- 読書ノートをつけようと思って本を読むと、インプットの質があがる
- 受け身の読書から、自分の頭を使う読書に変える
- そうすると、本から学んだことが身について活かせるようになる
本を読みっぱなしで上手く役立てられない、もっと読んだ本を活かせるようになりたい、そんな方にオススメの一冊です。
著者はとても丁寧に本と向き合っている方なので、読書にあまり時間をかけられない私には真似できない方法もありました。(スクラップするとか、本の文章を丸写しするとか)
ですが、読書ノートを書く効果や、書いた後の読み返し方は大変参考になりました!
気になった方は、ぜひ本書を読んで、読書をもっと楽しんでくださいね。
私が書いた読書ノートを公開
最後に、私が『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』を読んで書いた読書ノートをチラッとお見せします。
私が気になった要点だけを書きとめているので、著者の読書ノート法とは違うのですが(汗
メモしておきたいことがたくさんあって、3ページにぎっしり書きました!
ちなみに、私の書き方は『湯朝かりんさんの読書ノート術』を使わせてもらっています。
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