こんにちは、人事で働くうみこです。
採用面接で、面接官が聞いてはいけないことがあるのは知っていますか?
彼氏いる?
子どもの予定は?とか…?
プライベートなことはもちろんNG!
それ以外でも「仕事への適正や能力に関係ないこと」は聞いてはいけないので、NG質問はたくさんあるんです
残念ながら、知らずに聞いてくる面接官が、まだまだいることも事実なんですよね…
この記事では、面接官が聞いては行けない質問をすべてお伝えします!
NG質問をするかどうかで会社のコンプライアンス意識がわかるので、面接を受ける側も知っていて損はない知識ですよ。
採用選考の基本
採用選考には、国が決めたルールがあります。
- 応募者の基本的人権を尊重する
- 応募者の『適正』と『能力』で採用するかどうか判断する
わかりやすく言い換えると
採用するかどうかは、募集している仕事ができるかどうかで判断する
年齢、性別、出身地、家族の状況、生活環境など、仕事と関係ない部分は見ない
・誰にでも、就職の機会を均等に与える
・差別してはいけない
・不要な個人情報は集めない
そのためのルールです
採用面接でのNG質問
面接官は、緊張している場を和まそうとして会話しているつもりで、悪意や他意はないこともあるのですが…
具体的に、聞いてはいけない質問をみてみましょう。
口頭での質問はもちろん、応募用紙や作文などで紙に書かせるのもNGですよ
- 本籍、出身地
- 家族のこと
- 住宅のこと
- 生活環境や家庭環境
- 思想や信条に関わること
①本籍、出身地に関わること
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]本籍地や出身地
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]両親の出身地
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]生まれてからずっと今のところに住んでいるの? 前はどこに住んでいた?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]「戸籍謄(抄)本」や、本籍が載った「住民票」を提出させる
本籍地を質問することは、就職差別につながるおそれがあるのでNGです
②家族のこと
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]家族構成や続柄
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]家族の健康状態、病歴、地位、学歴、収入、資産など
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]家族が働いているかどうか、家族の職種・会社名・勤務地
家族のことって、よくある質問な気がするよ
仕事に関係ないので、聞く必要ないですよね
でも、令和2年度のハローワークの調査で、家族についてが一番多いNG質問だと発表されています
③住宅のこと
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]一戸建てor集合住宅、持ち家or借家
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]間取りや部屋数
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]家の近くに何がありますか? 目印は?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]自宅付近の略図(地図)を書かせる
通勤について(遠方で時間がかかりますが大丈夫ですか?など)話をするのはOKですよ
④生活環境や家庭環境
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]資産や収入について
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]容姿、身長や体重、スリーサイズ
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]健康状態や既往歴(業務に必要な場合はOK)
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]学費は誰が出しましたか?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]お父さん(お母さん)がいないようですが、どうしたのですか?
働くのに関係ないプライベートを詮索されるのは嫌だもんね
必要性がないのに、採用面接時に健康診断を受けさせることもNGです!
⑤思想や信条にかかわること
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]本人や家族の宗教・支持する政党は?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]信条としている言葉は?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]将来、どんな人になりたいですか? どんな生き方をしたいですか?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]今の社会をどう思っていますか?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]尊敬する人物は?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]労働組合に加入していたことはありますか? 加入したいですか?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]学生運動や社会運動をどう思いますか?
[jin_icon_checkcircle color=”#3B4675″]購読する新聞、雑誌、愛読書など
好きな言葉や本、尊敬する人とか、聞かれたことあるよ
昔は「人物重視」で採用するのによくある質問でしたが、今は「適正・能力」で採用しなければいけないのでNGなんです!
(知らずに未だに聞いている面接官もいますが…)
面接で聞いてもいいこと
では、逆に、面接で聞いていいこともお伝えしますね。
合理的・客観的に応募した業務に必要なことであれば、質問してもOKです。
- 今までの職歴、経歴、実績
- 前職を辞めた理由
- 得意な作業
- 持っている資格、これから取りたい資格
- 応募した動機、やりたい業務
- 業務に必要な健康状態の確認
- 賞罰
仕事をしてもらうにあたって、「適正」や「能力」があるのか確認するための質問ならOKということですね。
たとえば、配送ドライバーの募集にあたり、運転に支障のある病気がないか(失神の発作など)を聞くのはOKです。
自分に不利なことは、答えなくてもいいかなぁ…
たとえば「懲戒解雇」になったとか
不利なことを自分から申告する義務はありませんが
聞かれた場合は、正直に伝えた方がいいでしょう
嘘をついたり隠したりすると「告知義務違反」として、内定取り消しや解雇になる可能性がありますよ。
賞罰とは
「賞罰」は何のこと?と悩む方が多いので、解説しておきますね。
「賞罰」は、面接で聞かれたり、面接用紙に書く欄があったり。
履歴書によっては賞罰欄があることもあります。
「賞」は受賞歴、表彰歴のこと
賞罰の賞は、今までにもらった賞のこと。
一般的には、全国大会や国際レベルでの入賞や、国や都道府県から表彰されたことを書きます。
学校内での賞や、会社の中でもらった賞は書きません。
会社でもらった賞(社長表彰など)があるときは、職務経歴の中に書くといいですよ
「罰」は犯罪歴のこと
賞罰の罰は、過去の犯罪歴=刑事罰のこと。
車のスピード違反とかも書くの?
道路交通法違反には、「刑事処分」と「行政処分」の2種類があります。
軽微な違反で「行政処分」のときは、書かなくてもいいですが。
「刑事処分」を受けたとき(赤切符違反)はいわゆる前科持ちなので、たとえ罰金刑だけだったとしても賞罰欄に書く必要があります。
駐車違反(青切符)などは、書かなくてもいいですよ
ただし、応募している業務が車の運転に関わる場合(ドライバーなど)は、軽微な違反についても正直に申告しておいた方がいいかもしれませんね。
まとめ:面接を受ける側も、会社を判断できる
この記事では、採用面接で聞いてはいけないNG質問について解説しました。
面接をする会社側は、当然ながら知っておかなければいけない知識です。
ただ、面接を受ける側も知っていれば、NG質問を当たり前にしてくる会社はコンプライアンス意識が低そう(働きづらそう)と判断する材料にもできますよね。
この記事が、今後の採用面接に役立ちましたら幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました。
〈参考〉厚生労働省「公正な採用選考について」
〈参考〉マイナビ転職「賞罰欄の書き方」
〈参考〉エン転職「履歴書の賞罰欄の書き方を解説!賞罰なしと書いて良い?」
コメント